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走馬灯
2012-10-20-Sat  CATEGORY: 家族・泣ける話
 俺が小学5年のとき親父が死んだ。
過労死ゆえの朝の出勤途中に死んだ。

親父は最期バスを途中でおり病院を求め、まだ開いていない小児科に駆け込むと同時に事切れたそうだ。
たまたまバスで一緒だった部下がなぜ気づかなかったのかと母と俺の前で泣いて詫びた。

前日遅くに帰ってきたから俺は前日の親父の顔を見てない。
一昨日の屋根の雪降ろしで親父の頭に雪を投げて怒鳴られた顔が最期の思い出だ。
相撲の大巨人大内山のことを話してくれた。

親父とずっと喧嘩してて口を半年以上聞いてなかった姉は親父の死を聞いて卒倒した。
今まで家事など手伝いもしなかった姉が葬儀の準備や片付けは率先して行い、眠りもせずに準備した。
学校の友達が葬式に来てくれて「ウス、元気だせよ」と言ってくれた。

火葬場に棺おけが入る瞬間すべてがよぎった。
あれが走馬灯なんだと。
走馬灯ってのは走ってるときには見えないんだと。
走り終わって何か感覚的に感じるものだと。
火葬場の職員が機械に点火し、棺おけが入っていく。姉と母は泣きながら抱き合っていた。

俺は叔父の手を振り払い、機械の入り口に駆け寄り
「ありがとうございました!・・・・・11年間育てていただきありがとうございました!!!
うっうっうっ」
そのまま火葬場から走って近くの森で号泣した。

人が死ぬときはいつも雨か寒い冬
 
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